技術コラム

2023.12.5
バイオ・生分解性プラスチックについて

近年需要が拡大している計量スプーンについて

計量スプーンの使いみち

「計量スプーン」は読んで字のごとく、主に粉末や調味料等を目分量ではなく適正な量を量るために活用されています。皆さんの身の回りでも目にする事があると思いますが、具体的にはどのようなシーンで使用されているか、実例を紹介していきたいと思います。

・プロテイン

コロナ禍において巣ごもり需要が発生した前後から、ダイエットや体を鍛えるといったブームが来たこともあり、需要は年々拡大しています。今までに存在した大手メーカーのブランドプロテインはもちろんのこと、新たな原料を用いた新規参入メーカーも多数おり、市場は急成長を続けています。また、海外輸入品も続々日本に輸入される数が増えており、大容量の物も多く存在しています。

・健康食品(コラーゲン・美容製品含む) 

こちらも急成長している分野ですが、主に通信販売業界の好調が後押ししています。医薬部外品含む健康志向品にも使用されており、ただの目安であったとしても量って使用することが出来る計量スプーンは、必須級に重宝されています。

・洗剤、入浴剤

従来から長く使用されており、適正な使用量を量るために必要不可欠なものとなっております。他製品と比較して、特定のサイズのみではなく小サイズ~大サイズまで満遍なく使用されているのも特徴です。

・ペットフードや関連商品

単純な食料としてのペットフードだけではなく、付加価値のついたものが現在主流です。ペットのノミ取りや虫下しが出来るもの・ペットの健康を維持するサプリメント的なもの等多岐に渡ります。こちらは小サイズの物がほとんどです。

・茶器関連

茶さじやコーヒー豆を量るものとしても多用されています。飲む用途や種類によって、同一素材の分量を変えて楽しめるものとなっています。

計量スプーンの選びかた

上記でご紹介した通り、使用用途は多岐に渡っています。どのようなものを使ったらいいか、目移りしてしまいそうですが、使用シーンを見ながら合ったものを選ぶようにしましょう。

・容量

基本的に大多数は「どのくらいの容量を使用するか」「どのくらいの容量を使用する事で思った通りの味や効能になるか」などが使用するそもそもの定義・理由となっています。なので「1杯で何gになるか」「1杯で何ccになるか」を考えて、cc数を選ぶ事になりますが、ここで注意したいのが物質の「容量」や「比重」です。一般的に計量スプーンの単位や目盛りといったものは、「cc」で表記されます。ただの水であれば「1cc=1g」という換算が出来ますが、「g」は重さの単位であり、「cc」は容積の単位となる為、基本的に換算が出来ません。特に粉末や液体などを計量スプーンで量る際に「○○cc」表記を目安に計量しても、実重に差異がある事もしばしばあります。実際にサンプル現品請求の上、実使用するものを計量し効果を測ってから使用する事をお勧め致します。当社ではサンプル提供につきましては基本無償にて対応させて頂いておりますので、お気軽にお申し付け下さい。 

・スプーンの長さ

まず「何に使うか」によって異なりますが、実際に長さを決める要因としては「どこに添付するか」「何に添付するか」の2点がポイントとなります。袋入りの製品であれば、スタンドパウチや缶に外付けが考えられますし、バラ製品であれば、外付けよりはスタンドパウチなどの袋の中に封入する事が考えられます。使用用途上「容量」が絶対条件となるため、副次的に長さを決定する事となり、総じてスタンドパウチ・缶などの容器サイズに合わせて選んでいく形となります。

・材質

一般的なものとしては鉄製・木製・メラミン(熱硬化性樹脂)製が挙げられますが、全て繰り返し使用する想定で製作されており、1本当たりの価格もワンウェイ製品と比較して割高となっております。汎用性のあるものとしては、ポリスチレン製(PS)やポリプロピレン製(PP)なども流通しており、廉価な製品となるため、使用量の多い製品には向いています。但しポリスチレン製については硬度が高い分、製品自体が割れやすい特性もある為、使用には十分な注意が必要です。当社取り扱い製品はポリプロピレン製となります。割れにくく、耐熱性・耐薬品性能に優れた樹脂です。

環境対応について

昨今話題に上がる環境問題についても、計量スプーンに使用する素材を工夫する事で当社製品にて対応可能です。通常の石油由来原料(ポリプロピレン)にトウモロコシなどの穀物(植物)由来原料(バイオポリエチレン)を配合する事で、バイオマス度25%の製品を作成する事が出来ます。植物由来品100%での製品生産を依頼されますが、現状では各社発展途上の状態です。従って、現時点で選択する事の出来る最善が「カーボンニュートラル理論」に基づく対応となります。カーボンニュートラルとは「温室効果ガスの排出量」と「その吸収量」を均衡させることを言います。植物由来成分原料が25%の場合、その25%分については「植物が生育過程の中で光合成をして生産されるO2」と「製品化したものが焼却される際に発生するCO2」の量が均衡しており差し引きゼロとなる理論です。当社では「日本バイオプラスチック協会」認定の「バイオマスプラマーク(BPマーク)」取得製品にてご提案可能です。お気軽にお問い合わせ下さい。

まとめ

 当社では、プラスチック廃棄物削減や、地球環境の保全に対しての取り組みとして、生分解性・バイオマスプラスチックの製造を含めた、プラスチック新法に向けた取り組みを行っています。

加えて、当社は、使い捨てプラスチックカトラリーの国内トップシェアメーカーとして培ってきたノウハウを生かし、多様な業界の皆様に選ばれています。

24時間稼働で日産850万個の生産を実現する完全自動化ラインとクラス10000のクリーンルーム、FSSC22000に準拠した徹底した安全・衛生管理を武器に金型設計・製造〜射出成形、組立まで一貫対応しています。

カーボンニュートラル実現に向けた、生分解性・バイオマスプラスチックを活用した射出成型品の開発も行っていますので、新製品開発の委託先をお探しの皆様、お気軽に当社にご相談ください。

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